トラブル対応は正確に

トラブルというのは、往々にしてその対応を誤ってしまうものです。それがはじめての内容であればあるほどそうかもしれません。それが私達個人という単位であるならば、失敗による損失も少なく、大きく信用を失うこともないかもしれません。

しかし、それが一企業という単位であるならば、そうとも言えません。一つの大きなミスが、会社全体を揺るがす事態に発展することもあるからです。ですから、企業法務―そしてそれを行うための組織作りを行うならば、最低限、それらのトラブルが起こっても、すぐに対応出来る準備が整っていることを示すことができます。

現代においてこの企業法務を行うための法務部を設置している企業が増加しています。特に、会社の規模が大きくなればなるほどその確率は高くなります。やはりその分だけそういった問題にも直面しやすいからであると言えます。

単純に取引先とのトラブルだけでなく、それが顧客、従業員、またその他への対象となると、ややこしくなることがあります。すぐに弁護士に相談できるような体制を整えておくなら、その問題そのものから受ける損失も出来るだけ減らすことができ、それが会社全体の利益になるということを、理解出来ます。

参照資料—http://www.adire.biz/

戦略法務の重要性

もう一つ、法務として行う業務が『戦略法務』です。例えば、ある取引先とトラブルが発生した際、それらのトラブルが原因となって、会社の損失となる場合があります。トラブルは時にそのような金銭的な損失を生み出すことがありますので、ぜひともそれは避けたい、ということがあります。大きな損失を生み出す前にも、できればそもそもそういったトラブルを避けたい、と思います。そこで、そういった体制を事前に整えておくことによって、そもそもトラブルが起きずに、損失となる可能性もなくなるように、することが戦略法務には含まれます。

会社に顧問弁護士がいる場合、こういった『先を読んだ準備』を行うよう薦められる場合があります。実際にトラブルが発生してから対応する臨床法務も必要ですが、そのトラブルが起きないようにあらかじめ杭を打っておく、戦略法務が必要であることも理解出来ます。

当然ながら、その体制を築くためにも費用が必要となります。その点において、無駄が発生するのでは、と思われることもあるかもしれませんが、もし、トラブルが発生してそれ以上の損失が起こってしまったなら、きっとそうは言っていられません。病気に対するワクチンのような、そのような働きが必要なのです。

法的な立場とは

会社においてそのような法的な仕事を受ける立場にある人、そういった人が必要なのは、一つの企業が行っている業務上の様々な取引、それも対外的な関係において様々な問題が発生する可能性があるからですが、もちろんそれだけではありません。法律問題に関して会社(社長)に助言出来る立場でもあります。こういった点が行えるのは、法務部ならでは、と言えます。会社に起きえるトラブルは、その種類から言っても計り知れません。と言うよりも、必ず起きるような問題に対応するのではなく、とりわけニッチな対応が求められることもあります。

法務部が行っている業務のうちに、『臨床法務』があります。例えば取引先との、取引上のトラブル等があった際、またそれ以外の理由で今後取引が難しくなった際、その問題が『発生してから』そのトラブルを解決しようと動くことが、臨床法務であると言えます。例えば取引先や顧客から、債務(債権)を回収しなければならない場合、裁判に発展させなければならない事例も発生しますから、そういった問題は弁護士を通して解決に当たることになります。

その『臨床法務』に対して、事前にトラブル対処をしておく業務が、『予防法務』という業務です。

企業法務と法律

法律…またはそれに準ずる事項は、企業がその会社を持続させ繁栄させるためには欠かせない要素であると言えます。法律に則って取引などを行わなければ、様々な問題が発生しかねません。ですから、企業の中に法的な処理を専門とする部署が必要になることがあります。それが『法務部』という役割です。会社の中には特定の業務を専門とする部署が数多くあり、部署によって職種が異なることもあります。大きな組織となると、その部署はより数多くなります。その中で『法務部』の役割とは、やはり会社そのものの取引やそれに準ずる、法律に関する業務―それらを一括して行います。

法務部、と言うからこそ、法律に詳しい、それを専門とする人材が必要とされています。ですから、ごく一般の内容でその会社に就職した人がすぐに法務部に就くことはまずありません。法律に関する専門的な知識が必要であるということは、それまでの学位などで法律を勉強していなければなりませんし、それに準じた経験を持っている必要があります。

『法務部』は特定の部署を指す言葉ですが、『企業法務』は法務部が行っている仕事の内容、と言えます。企業法務には様々な仕事があり、それらは問題解決だけでなく、特定の問題を未然に防ぐような対応が求められることから、その業務を行う形に、ある程度一定のプロセスが求められます。法務「課」という形よりも、法務『部』としての形が多くなってきた背景には、この部門の重要さが現れています。